日々の出来事 〜Diary〜
#565 シャンソンクッカー 2011年03月07日(月)03時18分
恵比寿のアートカフェフレンズへ。 出演したのは1年半前。あっという間のことのように思われる反面、そんなに前だったかな?という感覚もある。いつも応援してくれている先輩シャンソン歌手の堀麗子さんとのジョイントコンサートだった。 今日はその堀さんと、青柳ひろ子さんとのベテランコンビ。 偶然ながらも、私が先日KURIKURIで歌ったレパートリーが多くて少しビックリする。 「再会」「サントワマミー」「私の孤独」「アデュー」「私の天使」・・・。 その他、いつも歌っている歌がたくさん出てきて、なるほどこの曲はこんな歌い方もあるのかと、厭きることがなかったが、思えば私のレパートリーも、それだけ増えたということなのかも知れない。 シャンソンの面白さのひとつに、「訳詩」ということがあるだろう。 一つの曲に、いくつもの日本語訳がある。中には、自身で訳した歌詞で歌う歌手もいる。 私は『餅は餅屋』のクチなので、ひたすら良い訳詩を探すものであるが、そこから先は、それぞれ歌い手が「譜割り」をする。「肉付け」をする。時には音やコードさえも変わっていくこともある。歌い手によって、まったく違う歌になるのである。 これは料理と共通している。 たとえば鶏肉を買ったとして、これをサッと塩で焙るか、ハーブをきかせてソテーにするか、ジックリ煮ていくか、竜田揚げにするか、チキンライスにするか、親子丼にするか・・・あらゆる調理法があるのと同じかも知れない。 そして、どの味が好きかも千差万別。聴いてくださる方の好みも、これほど分かれるジャンルはないかも知れない。シャンソンは奥が深いナァと、改めて思ったことであった。 私はと言えば、自分の味を追及していくのみである。 本番が終わる度に味わう自己嫌悪、それでもヤケクソに進んでいく自棄。数ミリ前進している実感。励ましの言葉・・・。 いろんなスパイスが混じり合い、やがて効いていくのだろうと思う。
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