不定期更新!?藤原素子の日記帳です。

日々の出来事 〜Diary〜

#538 うまく出来ました
2011年01月09日(日)01時33分
小泉武夫の著書『奇食珍食』(中公文庫)を読み返していたら、臓物が食べたくなった。
古来人類は、ありとあらゆる知恵と工夫と勇気で、さまざまな食材を余すことなく調理してきた。日々の糧への、情熱と冒険。めくるめく好奇心を駆りたてられる一冊だ。
日本の一年間の残飯量は1800万トン。スーパーで、やたらと奥の方の、賞味期限の新しい商品をアサっている人を見るとゲンナリする。そんな人に限って、冷蔵庫の中で食材を腐らせたりしてたりするんじゃないかしら。
さて、目にとまったのが牛スジで、寒い時にはもってこいの煮込みを作る。
スジはアクをとるため、2度ほど茹でては、その都度水できれいに洗ってのち、保温鍋で2〜3時間かけて柔らかくする。これにショウガ、大根、コンニャク、味噌などを加えてさらに煮込むのだが、加熱しては冷ます、という工程を3度以上繰り返すと、トロトロのスジ煮が完成。スジは一口大に切ってから煮るというレシピもあるが、あまり小さいと最終的にゴミみたいになることがあるので、切らないのがコツ。やわらかい脂部分と、ホロホロの部分が、箸を入れると自然にほぐれていく。
これで熱燗を飲むのは至福のひと時だが、ふと我に返って、私の「オヤジっぷり」も極まってきたナァと、感慨深い冬の夜である。


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