日々の出来事 〜Diary〜
#699 国芳展 2012年01月05日(木)03時25分
去年ハマったものといえば、バルバラと歌川国芳。どちらもマニアックにハマるというもの。それが高じて、飼い猫にクニヨシと名づけた。 森アーツセンターギャラリーの歌川国芳展に行ってきました。 久しぶりに「血沸き肉躍る」時間。もし時間がゆるすなら、1枚の絵の前に何時間でも立っていられると思う。そんな絵がなんと420点!昨年、太田記念美術館で見た作品もあるし、未発表、新発見の作品も数多くあり、まったくますます深みにはまっていくのである。
ここで「作品」と書いて、ハテ、なんだか違和感を感じる。 たぶん当時の絵師は、ゲージュツとかなんとか、後の世に言われるとはこれっぽっちも考えていなかったに違いない。ヤツらは職人のココロイキで、世間をあっと言わせては、来る日も来る日もせっせと「やるべき仕事」をしていたのだろうだと思う。そうして江戸を颯爽と生きていた。
実は今日はその前に、渋谷でフェルメール展を見たのだが、そも生涯に書いた数が少ない画家なので、これでもかとやらない限り盛り上がらないだろう。3枚の作品を、否が応でも「至極の芸術作品」にしないとね。 他は、同時代の画家の絵をいっぱい集めてつじつま合わせ。これ、上野でも同じだったね。
東京には世界の名画がやってくる。日本の企業が所蔵しているコレクションものけぞるくらいすごい。 でも、果たして日本人に、観客動員数に比例するだけの審美眼が備わっているのかな。 つまらない作品を、したり顔でわかったように丹念に見る人がいると思うと、デート気分で、「カワイイ〜」を連発するバカップル。浮世絵の知識も、少しあったらもっと楽しいよ。
お、我ながら久しぶりに毒舌。やっと世の中と戦う気持ちになってきた。 大原孫三郎の本を読んだりしてるものだから、なおのこと。 今年の抱負は、「本物になる」ことです。
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