日々の出来事 〜Diary〜
#596 送信されないメール 2011年05月17日(火)03時37分
私の携帯の中には、「送信されないメール」がある。 自分の中で、どうしようもなくなった気持ちを、とにかくメールに書く。それは良いこともある。悪いこともある。嬉しいことも、腹のたったこと、やりきれないことも、何かの形にすれば、とりあえず気持ちが収まってくれたりする。それが、この「送信されないメール」だ。 そもそもこのブログだって、言いたいことを、言いたい放題書けることが主眼だったはずだった。いつだって、書くことが私の救いだったのだ。
今や、皆がブログやツイッターで、自由に何でも表現しているだろう。 が、果たしてホントウのところを書けているのカナ。 いつの間にか、「コウ見られたい自分」を伝える方が主体になっているのではないか。 歌にしてもそうだ。 上手く歌えたと、自分で思った時、それは「上手く歌えたと、思われた時」ではないのか。上手く歌えなかったと思ったのは、「上手く歌えなかったと思われた」からではないのか。 そんなところにいても、きっと何も生まれない。
そう言えば、いろんな感情を、自分で収めて生きていけるようになったのはいつ頃からだったろうか。それまでの、泣き虫で、寂しがりやで、辛い気持ちを誰彼構わずぶちまけずにはいられなかった私は、いつの間にか、携帯に誰にも読まれないメールを書いてひそかに溜飲を下げるようなオトナになった。 それが成長というものなのか。いや、確実な退化だ。
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