不定期更新!?藤原素子の日記帳です。

日々の出来事 〜Diary〜

#453 プルーストよ!
2009年10月30日(金)02時19分
池上本門寺へ。愛用の黄色いミニサイクルにまたがり、タイのお坊さんの黄色い袋を袈裟懸けにするのが、いつものショッピングスタイル。
目的は本門寺参道にあるゴマのお店だ。
ここのゴマは本当に美味しくて、プクプクの黄金色。指でヒネるだけですりゴマになっちゃうんじゃないかと思うくらいサクサクに炒られている。ゴマふりかけ、ゴマいわし、ゴマ羊羹、ゴマ飴など様々なアイテムがあるものの、私が目指すのはシンプルな炒りゴマ。以前、知人におすそ分けしたところ、リクエストがあった。ついでに自家用のゴマも購入。
ついでと言ってはナンだが、やはり本門寺へお参りに行く。
参拝するのは久しぶりだ。高台からの眺めが気持ちいい。
ちょうど境内の一角で菊の展示会があり、みごとな大輪にため息。辺りには菊のいい香りがほのかに漂う。
・・・思えば私が子供の頃、父が庭で菊を咲かせていたものだ。久しぶりに菊の匂いを嗅いで、忘れかけていた記憶が蘇ってくる。
その昔は、庭で花を咲かせるといえば菊だったのか?そう言えば、その後、父はバラにも凝った。父が丹精した様々なバラの中でも、薄い紫の、青みがかったようなバラの色が目に焼きついている。その花弁の厚み、しっとりとした手触りさえも、手のひらに残っているような気がする。
おお、これはまさにプルースト効果!見れば、本門寺からの眺めは、郷里である倉敷の鶴形山阿智神社からの眺めにも似ているではないか。阿智神社といえば、子供の頃は動物園もあった。夏には毎週のように土曜夜市なるお祭りが催されていた・・・
菊の匂いから連想して、子供の記憶が次々と連鎖的に蘇ってくるのに、終いには辟易してしまった。すなわちこれがまさに、老化現象のハシリなのだろう。プルーストは、老成した夢想家だった。


当サイトへのリンクはご自由に
http://motokoclub.net/
藤原素子 Official Web Site リンクバナー