不定期更新!?藤原素子の日記帳です。

日々の出来事 〜Diary〜

#450 土鍋でご飯
2009年10月15日(木)02時57分
久しぶりにお米を買った。
天ぷら屋のバイトでは、余ったご飯を持って帰らせてくれてずいぶん助かったものだが、これが出来なくなったのだ。やはり不景気のせいかしら。
ここのご飯は本当に美味しくて、持ち帰って冷凍にしたものをチンしても、つやつやと粒が立っている素晴らしいものだ。お代わりをするお客さんも多い。どんなご馳走よりも、美味しいお米は贅沢だ。
ひとり暮らしなので、お米の消費量はさほど多くない。天ぷら屋のご飯に味をしめて、お米くらいはきばって良いものを買う。さて。
これを最大限に美味しく味わいたい。
季節は秋。煮込んだものや温かい料理を作ることが多くなった。久しぶりに土鍋を出したところだ。そう、土鍋でご飯を炊いてみよう。
お米を研いで30分ほど水につける。土鍋にお米と水を入れたら強火にかけて5分、弱火にしたら10分。これで作業は終わり。20分ほどホッタラかせば出来上がりだ。なんということもない。
この手間を惜しんで、炊飯器なるものが開発されたのか・・・。たしかに炊飯器はボタン1つ押せばいい。だが、土鍋で炊いたって強火を弱火にするだけのこと。今はいろいろなハイテク炊飯器があって、値段もピンキリだが、結局うたい文句は「土鍋のように炊ける」というもの。だったら土鍋で炊けばいいじゃん。
はたして土鍋で炊いたご飯は素晴らしい炊き上がりだった。底に出来たおコゲがまた楽しい。そういえばおコゲご飯など何十年ぶりだろう。これまた土鍋で作った白菜煮に片栗粉でトロミをつけておコゲご飯にかけて食べたら、ほっぺたが落ちた。
火を点けるという作業は、昔は大変だった。火打ち石で火花を散らし、ホクチに付着したら口で吹く。これを付け木に移す。ライターなら猿でも簡単に付けられるだろうが、これだけの工程を猿に憶えさせるには相当の訓練が必要だ。
私たちはどんなに難しい数式を憶えるよりも、パソコンを使いこなすよりも、大切なものを失ってしまった。


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