日々の出来事 〜Diary〜
#447 しとらす 2009年10月05日(月)00時45分
ほぼ100%自炊の生活となって久しいが、揃えている調味料は案外少ない。砂糖・塩・胡椒、醤油に酒にみりんに酢、サラダ油にゴマ油。ほとんどの調理はこれでまかなっている。ナントカの素やドレッシングなど買う必要はない。そんなものは、マヤカシの旨み成分や保存料を除けば、大体このくらいのもので作られていると言ってもいい。 ただし、醤油とお酢は実家から送ってもらっている。それぞれ地方によって違うものだが、やはり生まれ育った味は格別だ。 特に夏は酢の出番が多い。体が求めるということなのだろう。 夏中作っては食べているのが、揚げナスの酢浸し。醤油と酢を同量にして昆布をひとかけらとみりんをひとたらし。これを煮立たせたら揚げた乱切りナスを入れて冷蔵庫で冷やす。ご飯に合う一品だ。夏場の食欲を助けるお酢。 さて、秋になって登場するのがカボスやスダチなどの柑橘類。 今年はカボスが安いのでスーパーで買う機会が多い他、知人からいただくこともあった。せっせと柑橘類を摂取する。大根おろしに醤油とカボス。これだけでイケル一品だし、サンマは言うに及ばす、ちりめんじゃこ、炙った油揚げ、焼いた肉・・・何にでも合わせるがいいだろう。 そんな中、浅草はやげん掘の一味とうがらしをいただいた。やげん堀の七味は愛用しているが、そういえば一味は初めてだ。辛いもの好きな私を知ってのプレゼント。 さっそく使ってみると、一番よかったのが、うどんと蕎麦。 私といえば一日一麺は欠かさないメンクイだ。 蕎麦は、池波正太郎サマに倣って、わさびではなく七味で通してきた。蕎麦つゆにわさびを入れると、つゆが濁る上に、蕎麦本来の風味が楽しめないという。ざる蕎麦の上に七味を振るのが池波流だが、やげん堀の一味とカボス。これも大変合うものだ。 かけうどんにも、一味とカボスのコンビは素晴らしい。そういえば、江戸時代は、蕎麦には「陳皮(ちんぴ)」なるものをかけていたとのこと。みかんの皮を干したもので、なるほど、柑橘類と一味、それにゴマや海苔を足せば、あっぱれ七味の要素は揃ったようなもの。既製品の七味以上の嬉しさだ。かけうどんも、こうなれば贅沢な一杯。 また一つ、調味料を買う回数が減りそうだ。
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