日々の出来事 〜Diary〜

#438 ビュフェ再び

2009年08月13日（木）01時32分

横浜そごう美術館へ。ビュフェとアナベル展。
ビュフェについては、今年6月に三島のクレマチスの丘を訪れた際に、衝撃的な感動をした。なんという才能。黒い線と大胆なデフォルメ。暗いアイデンティティと正面から向き合う画家の、魂に圧倒されたことだった。三島ビュフェ美術館は世界一の所蔵とのことで、歩けども歩けども尽きないほどの作品の乱舞だったが、今回横浜そごうでは初めて見る作品もあり、大きに満足。
「もう上野には行かない！」と決意を新たにする。
上野の美術館では、近年がっかりすることが続く。大規模な宣伝とスポンサーのせいか、30分も1時間も待った挙句、人のアタマのわずかな隙間から作品を垣間見る。その展示も、主な作品が数点、他はむりやり関連付けたものや解説に留まったものばかり。これって詐欺？と思う。やっぱり美術館は地方に限る。今回の横浜そごうでも人が少なくて（お盆のせいかも）、じっくり作品と向き合うことが出来た。自分の歩く速度と、鑑賞の速度と、ぴったり合って、初めて感動が生まれるのだ。
中学の時の美術の先生が、「作品は、ただ見ればいいのです」と言ったのを思い出す。よけいなCMなんていらない。