不定期更新!?藤原素子の日記帳です。

日々の出来事 〜Diary〜

#432 天麩羅
2009年07月20日(月)03時11分
週に2度、天ぷら屋さんでバイトを始めた。2ヶ月ほどになる。
だんだんとこのサイトでありのままの私生活を吐露することについて、どうなのかとも思う反面、これが私なのだからしょうがない。どう取り繕ったって、その取り繕うほうに傾ける情熱など持ち合わせていない。どのみちステージに上がったら、まる裸の姿が現れるだけだ。
以前から天ぷらについての記述は多く登場しただろう。そんな私が天ぷら屋でバイトを始めたのも、やっぱり縁かとも思う。
どんなものだってご馳走になる天ぷら。年中揚げてはいるものの、思えば夏が一番頻度が高いかもしれない。
夏野菜には、油と相性がいいものがたくさんある。ナス、オクラ、ピーマン、ズッキーニ、かぼちゃ。これらを揚げて、冷たい麺と食べれば、夏バテなど無縁だろう。
暑い夏に揚げ物など・・・と思われるかもしれないが、煮物や炒め物に比べて、調理時間は格段に短い。先に挙げた野菜など、皮をむくこともない。最近は水で溶くだけの衣もあるのでこれを適宜溶いて野菜に包丁を入れる間に油をあたためておけば、調理時間はものの5、6分だ。
日本の天ぷらの歴史は江戸から始まった。屋台でつまむスナックといった感覚で、衣に味がついていた。これを長い楊枝を挿して食べた。丁稚や奉公人の手軽なオヤツから、現代では高級天ぷら屋が出現するまでになったものの、バイトをしていて江戸と天ぷらとの密接な関係を思わずにはいられない。今までいろいろな飲食店でバイトをしてきたが、オーダーしてから出来上がるまでが、なんといっても早い。せっかちな江戸っ子には、フレンチやイタリアンでゆったり時間を過ごす、なんてことは無縁だった。オイっ!と言ってトトーン!と来なけりゃ野暮っちゅうもんだ。
蛇足ながら、江戸時代は魚介類を揚げたものが天ぷら。私のように野菜を揚げた天ぷらは存在しなかった。だからわざわざ「精進揚げ」などと名がついたわけだね。


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