日々の出来事 〜Diary〜

#430 ぬか漬けその後

2009年07月13日（月）00時45分

ぬか漬けを始めて10ヶ月。
友人の家で出されたぬか漬けの美味しさに感激して、ならば私もやってみようと思いきって始めたものだが、思いきるもなにもない。煮沸した塩水を加えるだけの、簡単ぬか床の素を買っただけだ。
初めはクズ野菜を捨て漬けして、それからはいろいろな野菜を漬けてみる。そうこうしているうちに季節は秋から冬になり、ニンジンや大根などを漬けてみたり、ブロッコリーの芯のぬか漬けに驚いたりしているうちに、ようやく夏になった。
やはり夏は漬け物が美味しい。キュウリのほど良く漬かったものを食むと、いよいよ酷暑への覚悟といったものが感じられてくる。
危機も、あった。
初めは私なりのナケナシの情熱を傾けるつもりで、常温で保存していた。むろん毎日かき混ぜる。朝晩となく面倒を見ていたつもりが、何となくイヤなニオイがしてきたのは、春も近い頃だった。もうダメかな？と思っていたところ、例の友人の母から、「ぬかからし」を混ぜるといいとアドバイスをもらう。保存場所も、冷蔵庫の野菜室へ。
お蔭で見事悪臭は消え、ぬか床は復活した。補充のぬかを加える。たまに「ぬかからし」を入れる。時々は卵の殻を入れたり、錆び釘を入れたり・・・10ヶ月の妊娠期間を経て、味も香りも本格的にぬか漬けらしくなってきた。
あまりに過保護に育ててもいけないんだね。
太宰の名言のとおり、「親はあっても子は育つ」といったところか。「子」と「ぬか漬け」とを一緒にしてしまって面目ない。いくら謝っても「ぬかに釘」。へなちょこへいので明日も過ごす覚悟である。