日々の出来事 〜Diary〜

#412 自嘲もしています

2009年04月13日（月）01時57分

常にICレコーダーを携帯している。
自宅から駅に向かう途中、駅から歩く道々、いつもイヤホンを耳にしている。
何を聴いているかといえば、ライブ本番をかかえている時は、レッスンRECだったり、リハRECだったりするが、他には落語や英語の教材など、気分に合ったものを聴いている。
このところ、昼間に移動することがある。陽気も良くなったせいで、なんとなくイヤホンを外して歩いてみたりすることがある。
果たして聴こえてきたものは、鳥の鳴き声、近所の子供の遊ぶ声、店先で挨拶する奥さんたちの声・・・。へー、世の中にはこんな「音」が行き交っているのだね。
電車の中で他の人のイヤホンから漏れる音に閉口した経験は誰にでもあるだろう。いったい大音量で何を聴いているのかな？と思えば、だいたいはチャカチャカした音楽に決まっている。
iPodとかICレコーダーとか、音楽携帯ツールは進化の一途を辿っているが、結局行き着くところ、我々は何かを「聴きたい」のではないのだね。
世の中の余計な音を「聴きたくない」から、イヤホンから流れる音で、それらをシャットアウトしているのだ。現に、旅先や、本当に景色のいいところなどでは、イヤホンで何かを聴こうとは思わないだろう。非日常の環境では、五感すべてを使って感じたいものだ。
何かを本当に聴くというのは、歩いたり電車に乗ったりしながら出来るものではない。携帯ツールで聴くことを前提とした音楽が、音楽のすべてにならないようにと願う。