日々の出来事 〜Diary〜
#408 フジワラ文庫 2009年03月21日(土)16時41分
本棚にある本を整理しているうちに、昔読んだ本を読み返してみるつもりになった。 昔から、気に入った作家が出来ると、その作家ばかりをひと通り読むのが習いだ。中学生の時は遠藤周作、高校生は谷崎潤一郎、その後檀一雄、山崎豊子、有吉佐和子、水上勉、宮尾登美子・・・その時々の時代のマイブームがあったナァと、懐かしく思い返す。 本棚にはその他、旅に関する本や江戸に関する本が連なるが、やはり多いのは食べ物や料理に関する本だ。 『パリ仕込みお料理ノート』という、シャンソン歌手の石井好子さんの著書もその一つ。最初に読んだのはいつのことだろうか。私がまだシャンソンにもパリにも特別興味がなかった頃だ。 ビーツやアーティチョークなど、今なら日本でも手に入る野菜も、当時の私はきっと知らないで読んでいたに違いない。コッコ・オ・ヴァンやパエリアといった料理も、ドリアン、マンゴスチン、ライチなども、今ならよく知っている。 また、この本の後半はパリで出会ったシャンソン歌手との交流が綴られているのだが、出てくる歌手名もシャンソンも、今読み返してみると本当によくわかる。やっとこの本を、本当に読むことができたというわけだ。 今まで知らなかったことがわかるということは、ある種の開眼に似た喜びと共に、それまでの無知を思い知らされることでもある。 長年溜めこんできた本を読み返すというのも面白いものだ。自分の辿ってきた軌跡を振り返ることにもなる。
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