日々の出来事 〜Diary〜
#383 コトバ・言葉 2008年12月15日(月)02時37分
アルバイトの一環で代筆をすることがある。 パソコンで文章を打ち込むのも好きだけど、ボールペンと便箋で文字を綴るのも苦ではない。 たいして上手くもなくて、ただ読み易いというだけの字だが、バイトになるだけ有難い。 以前は指定されたものを書き移すだけだった。誤字脱字だろうが、ヘンな言い回しだろうがそのまま書き取っていたのが、何となく違和感がある箇所を直して書くようになるうちに、だんだんと文面までも任されることも増えてきた。 違和感がある第一は、いわゆる「てにをは」だ。 例えば礼状で、「美味しいお食事ありがとうございました」というのは、書いていて何とも幼稚。日本語の一番難しいのが助詞だとのことだが、分かる気もする。 次に難しいのが、尊敬と謙譲(出た〜!)。 「店に来てくれてありがとう」と「お店に来てくれてありがとう」とでは、書き手が店の経営者なのか従業員なのかが分かるだろう。 「ご来店いただきありがとうございます」 「ご来店いただきまして本当に有難うございます」 「御来店を賜りまして誠に有難う御座います」 これだけでそれぞれの立場が想像できるってもので、極めつけは、今どき流行りの(?)「頑張ってください」というフレーズ。 本来は、目上の者が目下の者にかける言葉。例えば、契約に出かける上司に向かって、部下が「頑張ってください」と言ったらNG。どんなに大店の経営者だろうが、客に向かって言ってはいけない言葉だった。 同様に、「ご苦労様」も、「お疲れ様」も、目上の者が目下の者にしか言わない言葉だったのが、私も仕事が終われば、誰にだろうと構わず「お疲れ様でした」と言って帰っていく。誰かが誰かに言う「言葉」じゃなくなって、習慣として根付いたのだろう。 そう言えば、「さようなら」なんて、何年も言ったことないなあ。
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