日々の出来事 〜Diary〜
#377 顰蹙モノ 2008年11月23日(日)16時08分
麻生首相の読み間違い答弁が、世間を騒がせているらしい。 お笑い番組をはるかに超える「おおウケ」である。実にうまく読み間違えたものだ。「バカ」がキャラとして認知されたり、「天然」が称賛されたりしているくらいだから、今様といえば今様なのか。 総理大臣ともあろう人が、このくらい読めないで政治が出来るか!と、私の周囲の人の意見も一致している。 そんな時、たまたま母が貸してくれた本を読んだ。 細川護熙「ことばを旅する」(文藝春秋)。細川元首相である。 政界引退後、陶芸や書など、晴耕雨読の日々を送っているとのことだが、その一環としての執筆。驚いた。 柿本人麻呂(好き〜!)や、道元など、歴史上の人物の名言名句を取り上げつつ、名所旧跡を訪れ、自己の内と向き合う様が書かれている。活字中毒の私も、恥ずかしながらとても読みきれたとは言い難い。本当はこの人、政治なんかやる人じゃなかったんじゃないの?作家か文学者になるべき人だったんだと思わずにはいられない。読み方が分からない漢字、ルビをふってあっても意味がわからない漢字もあって、何度辞書を引いたかわからない。 採りあげる言葉も素晴らしいが、文章の上手さにもうなる。奥深い一冊。 ただし、漢字が読めても優れた政治家とは限らないわけで、麻生さんの肩を持つわけではないが、漢字が読めようが読めまいが総理は総理としてやるべきことをやってくれればいいわけだ。
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