日々の出来事 〜Diary〜
#332 歌丸師匠に捧ぐ 2008年07月13日(日)19時05分
桂歌丸さんも笑点に復帰されて嬉しい限りである。 何十年も前から「死神」と呼ばれていたので相当なお年だろうと思っていたのだが、意外にも?71歳とのこと。まだまだ頑張ってほしい。 私は落語に関しては古典至上主義なので、歌丸さんのように美しく古典をしゃべれる人は大好き。ふと首をかしげた艶っぽいおかみさんもいい。気骨のあるご亭主を演らせてもいい。ストレートにものを言う小僧さんもいい。 やっぱり「長生きも芸のうち」。 それに加えて、「長生きと元気は芸のうち」なのだろう。実際、笑点は歌丸さんになってから見るようになった。現代の笑いに媚びていそうでいて、反骨精神がある、その見せ方に品格がある。センスがある。短的に言えば、「頭がいい」ということなのだろう。 ステージに立った人を客席から見て、まずその人を愛せるかどうか、これは大きな問題だ。 役柄ではない。いかに極悪人を演じようとも、演者が素晴らしいと観客は愛を持って見守るものだ。 技術や技法じゃなく、その「人間」を見たい。どんなにうまい言葉を繕っても、客席の方がウワテ。一瞬に見破ってしまうものだ。 歌の先生と、いつも話すことだが、大切なのは「日常」なのだ。
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