日々の出来事 〜Diary〜
#278 冬眠中の苦悩あるいは煩悩 2007年12月16日(日)18時10分
風邪はさほどこじれず、少しずつ楽になっている様子。明日は山梨までレッスンに行く予定をキャンセルしなければならないかと思っていたのだが、この分だと何とか快復しそうだ。 11月のライブを終えてから、しばらく冬眠宣言をした。今年は常に目の前に本番を抱えているという状態が続いたので、小休止といったところだ。 歌の先生とは、この間にじっくりレッスンをしようということになっている。もちろんレパートリーを増やすいい機会とも思っているが、レパートリーについては段々と悩みが深くなっていくこの頃。 うんと若い頃には、「大人のシャンソン」を歌いたくてたまらない時もあった。歳を経て、やっと歌えるようになった歌が増えた。これは大変喜ばしいことであるが、この先直面するのは「似合うか似合わないか」という問題だ。 「歌いたい曲」と、「似合う曲」とは、まったく違うものなのだろう。いつも先生と私とで攻防が続くところでもある。曰く、可愛そうな女のレパートリーが少ないとのこと。 確かに、レパのうち、『ひとり片隅で』にしても『アデュー』にしても、ミジメな女の歌のハズなのに、私の解釈で歌うと希望と楽観の歌になってしまうような気がする。 これはもちろん、私の性格のためでもあるだろうが、その前には、過去に体験したミジメな女のトラウマが大き過ぎるせいでもある。 別れの歌でこそ美しくしてしまいたいと思うのは、どうしようもなく落ちた経験を、封印したい意識が働いているのだと思う。振り返りたくない過去にこそ、冬眠明けに掘り起こすべき材料があるのかもしれない。
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