日々の出来事 〜Diary〜

#213 ワサブロー

2007年04月04日（水）02時51分

ワサブローさんのコンサートへ行く。六本木スイートベイジルにて。
前回の来日コンサートは半年前。私がちょうどパリ旅行中だったので行けなかった。しばらくぶりの歌声に聞き惚れる。
ワサブローさんは京都出身パリ在住のシャンソン歌手。10数年前、ワサブローさんの歌に惚れこんだ母が倉敷でコンサートに招いたことがあり、それ以来のファンである。
信じられないことに、今年9月23日、倉敷のふるさとコンサートに出演してくださることになっている。まったくシンジラレナイことが起きるものだ。
終演後ご挨拶することが出来た。歌の余韻に浸っていて何だかうわの空。出来るならずっと余韻を感じ続けていたかった。帰宅後ふと我に返ったわけで、まったく幸せというものはこんなひとときのことを言う。
何が彼をして魅力的なものにしているのだろう。軽快なおしゃべりか、流暢なフランス語か、否。そんなものは付随する形式でしかない。ワサブローさんの、歌を愛する気持ち、音楽を慈しむ姿勢が伝わってきて、それに心が震えてしまう。
曲によっては斬新なアレンジで歌っているようだが、それが決して、ありがちな「音楽への冒涜」ではなく、むしろ真実が伝わってくる。詩人、作曲者、歌への深い敬愛を感じて感動するのだ。
音楽を愛し、言葉を愛し、フランスを愛し、日本を愛した彼は、きっと人間も好きなのだろう。こんな人と同じステージに立てるなんて人生最大の幸せ。それまで頑張って目の前の課題をひとつひとつクリアしていこう、そしてやっぱりありのまま、今のドジな私で行こうと思いを新たことであった。