不定期更新!?藤原素子の日記帳です。

日々の出来事 〜Diary〜

#5 ワット=寺!
2005年01月13日(木)14時43分
成田→シンガポール→シェムリアップ→ハノイ→シンガポール→成田と、空港を並べるといったいどこへ行ったのかわからなくなりそうだが、間違いなくアンコールワットに行ったのだ。その証拠がアンコール遺跡の3日間パス(写真参照)。
しかしながら、日本に帰ってきて数時間たった今、あれが果たして本当だったのかどうか、どこか夢の中でのことだったのか、思い出すにつれあやしくなってくる。写真で眺めていた回廊のレリーフにこの手で触り、堂塔の頂上にこの足で立ったはずなのに、飛行機や自動車やトゥクトゥクなどの乗り物ではない、なにか楽園への階段をのぼっていったような不思議な印象だ。
長い年月の間、密林の中に忘れ去られ、バクテリアと樹木と、権力者の栄枯盛衰の理によって崩壊しつつある楽園。神秘と美の前で、我々はただ呆然と立ち尽くすのみだった。

・・というのはウソで、冷静になってみると実際はただ呆然と立ち尽くすなんてもんじゃなく、かなりアドベンチャーな歩みを迫られたというのが本当だ。崩落した石と岩と樹木の上を足場を探しながら進んだり、高所の恐怖と戦いながら急な土の階段を登ったりと、ちょっとしたアスレチック気分で、ひと汗もふた汗もかいた。
「アンコールへは若いうちに行け」という人もいるらしい。

写真にはとても納まりそうにないので、子供から絵ハガキを買った。さすがに絵ハガキの写真は美しく、堂塔も天女もパーフェクトに近い。我々が驚喜したのはそれとは逆で、樹の幹と根に侵食され、崩れ去った姿のほうであった。
楽園は、崩壊していく姿でさえ美しく、荘厳であった。
私はというと、筋肉痛でちょっとした段差がつらい。美しくない。


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